【最初の一歩】Anacondaの簡単インストール手順（スクリーンショットで解説）

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本記事では、WIndows 版Anacondaにおける最新バージョン／過去バージョンのダウンロード方法、インストール方法、インストールされるツール類について、スクリーンショット付きで解説しています。

Anaconda とは

Anaconda は、Python のためのオープンソースのディストリビューション（＝Pythonに開発ツールや機械学習ライブラリを同梱し、すぐに使える状態にした配布物のこと）です。データサイエンス、機械学習、人工知能などの分野で広く利用されています。

Anaconda には、以下のような特徴があります。

必要なライブラリやツールがすべて揃っている
Anaconda には、データサイエンスや機械学習に必要なライブラリやツールが多数含まれています。そのため、これらのライブラリやツールを個別にインストールする必要はありません。
仮想環境でPythonのバージョンが指定できる
本家Pythonでも仮想環境は作れますが、Python自身のバージョンはインストールしたときのバージョンしか選択できません。一方、AnacondaはPythonの任意のバージョンを指定して仮想環境を作ることができます。
一部のライブラリが高速
Anaondaと一緒にインストールされるPandasやNumpyなどのいくつかのライブラリは、本家Pythonに標準添付されるものより高速化されています。
使い方が簡単
Anaconda は、使いやすいグラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を提供しています。そのため、コマンドラインインターフェース (CLI) に慣れていないユーザーでも簡単に利用できます。

Anaconda には、以下の 2 つのバージョンがあります。

Anaconda Individual Edition: 個人ユーザー向けの無料バージョンです。
Anaconda Enterprise Edition: 企業向けの有料バージョンです。

2024年3月の最新バージョンでは次のツールが標準でインストールされます。

ツール	説明
Anaconda Navigator	Anacondaのパッケージ管理システム「Conda」のUI版
Jupyter Notebook	対話型のデータ解析や可視化を行うためのWebベースのアプリケーション
PowerShell Prombt	PowerShellベースのコマンドラインインタフェース
Anaconda Prombt	コマンドプロンプトベースのコマンドラインインタフェース
Spyder	Python用の統合開発環境（IDE）

Anacondaのダウンロード方法

過去バージョンのダウンロード

次のURLから過去バージョンのアーカイブページに移動できます。一覧から必要となるAnacondaバージョンのリンクをクリックしてください。

https://repo.anaconda.com/archive/

Anacondaのインストール手順

Anacondaのインストーラをダウンロードしたら、ダブルクリックで実行します。基本的に初期設定のままインストールを進めれば大丈夫です。

「次へ」をクリックします。

現在のログインしているユーザー限定でPythonを使う場合はそのままで結構です。
全てのユーザーでPythonを使うように設定する場合は「All Users（require admin privileges)」を選択してください。

次にインストール先のフォルダを聞かれます。特に問題なければ、「Next」をクリックします。

Just Me を選択した場合　C:\Users\ユーザー名\anaconda3 にインストールされ、
All Usersを選択した場合　C:\ProgramData\anaconda3 にインストールされます。

Just Me を選択した場合

All Usersを選択した場合

この画面もそのままの状態で「Install」をクリックしてください。インストールが始まります。

Just Meを選択した場合、AnacondaはWindowsメニューに登録された「Anaconda Prompt 」または「Anaconda PowerShell」からしか使えません。
もし、Windows標準のコマンドプロンプトでも使えるようにしたい場合は、「Add Anaconda3 to my PATH enviroment variable」にチェックを入れましょう。
ただし既存環境に影響を与える可能性があるため非推奨とされています。
一方、All User を選択した場合は、環境編集にAnacondaのパスが登録され、Windows標準のコマンドプロンプトからでもAnacondaが使えるようになっています。

Just Me を選択した場合

All Usersを選択した場合

インストールが終わると次の画面になります。

「Next」をクリックします。

「Next」をクリックします。

Launch Anaconda Navigator と Getting Started with Anaconda Distribution にチェックが入っていますので、このまま「Finish」をクリックすると、ブラウザが開いたり、Anacondaのツールが立ち上がります。
それが面倒な場合は、２つともチェックを外してから「Finish」をクリックしましょう。

以上でインストール完了です。

Anacondaの起動方法

Windowsスタートメニューから使いたいツールを選択します。

Anaconda Navigator

Anacondaのパッケージ管理システムであり、PythonやRのパッケージを簡単にインストール、更新、管理することができます。Condaは依存関係の解決や環境管理も行います。

Power Shell Prompt

Anaconda専用のコマンドラインインタフェースです。
Power Shell で使えるコマンドのほか、Python の起動、PiPコマンドによるライブラリのインストール、Condaコマンドによる仮想環境管理が行えます。

Anaconda Prompt

Anaconda専用のコマンドラインインタフェースです。
Windowsで使えるコマンドのほか、Python の起動、PiPコマンドによるライブラリのインストール、Condaコマンドによる仮想環境管理が行えます。

Jupyter Notebook

対話型のデータ解析や可視化を行うためのWebベースのアプリケーションです。PythonやR言語を含む複数のプログラミング言語をサポートし、コード、グラフ、説明文を組み合わせてドキュメントを作成できます。

Spyder

Python用の統合開発環境（IDE）であり、データ解析や科学計算のために設計されています。Spyderには多くの便利な機能が組み込まれており、コードの編集、デバッグ、実行が容易に行えます。

まとめ

Anacondaは Python で機械学習を行うことを前提としたディストリビューターで、機械学習に必要なライブラリや開発ツールが最初から同梱されています。

本記事では、Windows版 Anacondaについて次の内容を紹介しました。

最新バージョン／過去バージョンのダウンロード方法
インストール方法
Anacondaの起動方法（インストールされるツール類の紹介）

基本はAnacondaの公式サイトからダウンロードして、初期値のままインストールしていけば簡単にインストール可能で、一通りの開発ツールと数値計算系ライブラリが同梱されているため、すぐにPythonで機械学習が始められます。

企業で使う有料版は年間10万円程度しますが、個人利用なら無料なので、Pythonで機械学習を勉強したい方にはお勧めです。